祈り

命尽きるまで

命尽きる その日までに

あなたに 安寧の日が訪れますように


自分のために 自分が踊るための歌を

歌えますように


自分が蒔いた 種の元を 

地面に這い進んでしまった

柔らかい根の先を

見つめる勇気が 持てますように


あなたはたしかに あの日

恩赦を受けたのです

あとは 見つめるだけです




face

私はあまり 他人の顔を見ることがない

自分の目に映るその人の顔が

ほんとうにその人のものなのか

分からなくなる時があるから


あんなに全身で愛おしく想った

人の顔が

いっとう近くで私を見下ろす時

この人はこんな顔していたっけと

引き返すことのできない暗闇で

気づき怖くなる

見たことのない類の満面の笑み

ああ気づかなければ まだ少しいられたろうに



…という夢を見ましたよ〜 夢というか、昔のことを夢うつつに思い出したというか…




じぃちゃんのタペストリ

じぃちゃんは肉体を離れてから
しばらくのあいだ
じぃちゃんの家のすぐ上に
おんなしような家を建てて
おんなしように近所付き合いを
大事にしていた

私はたまに夢の中で
その家に招かれた
じぃちゃんは 付き合いの大切さとか
お土産の重要性とか力説していた
今の田舎付き合いの私には
たいそう重要だ

いったん遊びに行くと
なかなか帰してくれなくて
窓から飛び降りて
ここに戻ったなぁ

ある日じぃちゃんは
自分の博物館を建てて
自分の功績を銅像にして
ずらりと館内に並べた
私ももちろん 招かれた

それは
じぃちゃんのタペストリ
この世に生きた じぃちゃんの証し

あのこと このこと 
縦横に織り成し
一つの布が 翻る

博物館を建てたじぃちゃんは
それから夢に見なくなって

ついこないだ 私たちを守る役目に
なったようだ
とっても素敵な和柄のドアが
じぃちゃんの 出入り口


Gravity

地球に落ちる

あえて「落ちる」と書こう


球の体は手足を得て星型になり

手足の先に白い線を引いて

この地での宿命を得る


突き出た手足の宿命は

丸くなるまで 生え続く


より美しい玉になる

その方法は無限だ


重力を足に絡め



☆☆☆


数年前から学ぶ機会のあった算命学に関する詩です。詩なのかな⁉︎

  







愛の循環

やっぱね愛は循環させないとね、と言いたいです。


かつての心の恋人に、こんなにもたくさんの愛をもらっておきながら、返すことができなかった


愛はあげてもあげても枯渇しないなんてことはない…のかなと思ったりして…あげっぱなしだと乾いてしまうのかな


それに、愛に使用期限はなく、20年前にもらったものだって新鮮なまま返すことができる


いわゆる母1人娘1人になった


ママは水がくさくて汚い町に 

引っ越した


夜中に託児所に迎えに来るママ

くさい道をママと歩くのが一番幸せな時間


中学。

なんか知らないけどモノを食べたくなくなった

きらいきらい死にたいわけじゃないきらいなだけ

空っぽの洗濯機に入ってふたを閉めてすごすのが一番幸せな時間


ある日ママはせんせから電話で呼び出し食らう


ここからわたしの意識は常にママにつきまとう

せんせはなんて?

わたしの問いに聞こえたかのようにママが独り言

やせたかなぁ だってさ


ママはわたしをさがす

またあそこなんだろうな

ママは独り言

そうだよわたしはいつもそこよ

ママ知ってたんだ知らないふりしてたの?


この声だって聞こえない


わたしはいつもの洗濯槽の中


ママはすこしだけ慌てたけど、またいつものママに戻ってまた独り言


あらあら、これはちょっとまずいですね〜


わたしはママにまつわりついて今まで言えなかった言葉を吐く


吐いて浄化するんだ



…これも印象的な夢でした。